れいの記録

日記ではない

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム 感想

公開から時間が経ったので、ネタバレ有りの感想を書きました。

2回見たのですが、2回とも最高だと感じたので、まだ見てない人は(過去のスパイダーマンもみた上で)ぜひ見てください。

(以下、これまでのMCU作品、およびスパイダーマン映画のネタバレが含まれています)

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興奮したポイント

まずは、(めちゃくちゃ)興奮したポイントを3つ。

①マット・マードック

ここでもう、「確実に神映画だ」と思ったシーン。

・何よりも、マット・マードック(チャーリー・コックス)が出てくる

ホークアイのキングピン(ヴィンセント・ドノフリオ)とタイミングが合っている

・ニューヨークの「自警団」仲間として、今後の展開を期待させる

Netflixで出てきたキャラクターたちが帰ってくる!

の4つが一気に湧き上がってきて、見ている瞬間と未来への興奮が抑えきれなかった。

Netflixのマーベルドラマは、パニッシャーを見ようとしたところで止まってるので、徐々にまた見ていかなければ。

アンドリュー・ガーフィールドの登場タイミング

事前情報で「分かってた」とか言っている人も見かけましたが、まあ実際そうなのかもしれない。

でも、「トム・ホランドのピーター・パーカーが最悪のタイミング」で「ネッドが」「ピーター・パーカーにどうしても会いたいと願って」「アンドリュー・ガーフィールドのピーター・パーカーに出会う」というのが、本当に素晴らしかった。

これを書いてて、このシーンを鮮明に思い出してまた泣けてきた。

 

ここが好きなのは、今回のNWHに備えてアメイジングスパイダーマンを見たので、あの悲惨な結末(からの再起)で終わった2の記憶が鮮明だったせいもあるかもしれない。

(当然、終盤でMJを助けるシーンもめちゃくちゃ好きなのだけれども、「興奮」という感じではない)

メイおばさんの死の直後に、笑えるシーンを持ってきてくれた事も含めて、救いをもたらしてくれたピーター・パーカーの登場だった。

トビー・マグワイアの姿

そして当然、次に呼ぶのはトビー・マグワイアだよね!はわかっていた。

ただ、(確かネッド?が言っていたように)普通の格好で出てきた。

でも、その後のおばあちゃんとのやり取りで「あのピーター・パーカーだ……」となったり、そもそもスパイダーマン3からの年齢の積み重ねを考えるとその格好でも普通だなとなったりして、静かな興奮があった。

アンドリュー・ガーフィールドのインタビューにもあったけど、3人のピーター・パーカーが兄弟のように触れ合う中で、トビー・マグワイア版の善性の塊のようなピーター・パーカーが、全てを包み込む優しさとして現れていた気がする。

スパイダーマン映画として素晴らしかった

次に、映画全体の良かったことについて。

①動機の変遷

前作のファーフロムホームからのつながりで、今回のピーターは、MJとネッド(と自分)のことで頭が一杯になった始まり方だった。

だから、最初にドクター・ストレンジにお願いしたことは、「自分と、自分の親しい人たちのために」ピーター・パーカーに関する記憶を消して欲しい、という願いだった。

 

しかし、最後では「(自分以外の)すべての人のために」ピーター・パーカーに関する記憶を消して欲しい、に変わっていた。

この、「やっていることは同じ」だけど「目的は違う」を描くために行われてきた様々なこと(正体バレ、MIT入学拒否、マルチバース化、オズボーンの裏切り、メイの死、2人のスパイダーマンとの出会い、メイの思いを引き継いでの救済、などなど)が積み重なった結果として、本当に良かった。

 

「大いなる力には大いなる責任が伴う」のテーマを、育ての親である(ベンではなく)メイから引き継ぎ、他の世界のスパイダーマンと思いを共有し、全てのヴィランを救った上での決断が、本当に尊いものだと感じられるものだった。

②原点回帰したラスト

これまでのMCUスパイダーマン映画、およびスパイダーマンが出た映画は、どれも「アベンジャーズありき」だった。

そもそも初登場からして、アベンジャーズに招集されてのものだったし、前2作の映画もトニー・スタークの影響下にある物語だった。

 

しかし今回は、「スパイダーマン」であるがゆえの戦いであり、「アベンジャーズ」ではなく「親愛なる隣人」になるラスト。

そして、身近な人々を巻き込まないために(MJの絆創膏を見て決断したとおり)、自分の正体を明かさない決断。

アベンジャーズスパイダーマン」から「ただのスパイダーマン」になったこの終わり方が、本当に素晴らしかった。

MCU&スパイダーバースとしては心配

次に、今回の映画で気になった点について。

①孤独で終わった彼が再度出てくると、その境遇への共感が強くなりすぎる

今回の映画で終わるのであればいいものの、恐らく今後もトム・ホランドスパイダーマンは描かれるでしょう。

MJやネッドと知り合いでなく、ドクター・ストレンジたちとも知り合いでなく、孤独なピーター・パーカーになってしまう。

そのピーター・パーカーを見たとき、みんなと再開してほしいとか、記憶が戻って欲しいとか、同情のような気持ちにとらわれて正常な気持ちで見られない気がするし、それを乗り越えて良い映画にできるのか? が疑問になってしまう。

 

「この後」が描かれると、MJやネッドと再開して欲しくなるが、どうやれば納得できるのか? は、ぜひとも解決して欲しい。

(ポストクレジットの、ヴェノムのかけらが効いてきそうではある)

 

②アイアンマンの後継としての話は、全て無かった事にしていいのか?

前作のテーマの一つは、「アイアンマンがいなくなった世界で、スパイダーマンはどうしていくのか?」だったと考えている。

そして最後、ミステリオを倒してイーディスを取り戻したことで、自分なりに意思を引き継いてできることをやっていこう、となったのでは。

 

しかし今回、(恐らく)ダメージ・コントロール局にイーディスを没収されたし、「親愛なる隣人」になったことでアイアンマンの後継ではなくなった。

前回で自分なりにアイアンマンの意思を引き継ぐ、となったことは完全になくなってしまったのでは? ということだけが心残りになってしまった。

もちろん、今回でそんな事は考えなくてもいいほどの代償はあったけれども、そのあたりについても今後触れられたらいいなあ、と思っている。

1本の映画としては最高

これまで書いたことを踏まえ、改めて今回の映画の感想を書いていきたい。

①これで終わり、であれば何も文句が付けられないと感じた

まず、前述の通り「今回で終わり」であれば、これ以上ない終わり方だった。

アベンジャーズに憧れた高校生」から「親愛なる隣人」になったことで、3部作としてもきれいに完結した。

 

メイおばさんの悲劇によって「大いなる力には大いなる責任が伴う」ことが描かれ、3人のスパイダーマンで共闘することで中途半端に終ってしまった2人も救い、ヒーローとしての成長がこれ以上ないほど描かれ、自分の中でのMCU最高傑作となった。

②それでもあえて再登場するならのIF

報道を見ると、次のスパイダーマン3部作も計画し始めたらしいし、ソニースパイダーマンヴィランたちの映画もあるので、今後登場することは確実でしょう。

というわけで、こんな形で登場するといいな、の妄想をいくつか書いてみました。

デアデビルのように自警団的な形で戦う、ドラマシリーズ

Netflixのマーベルドラマは、ニューヨークの問題をその中だけで解決する、(MCUの中では)ミニマムな話だった。

今回のラストを考えると、スパイダーマンがそういうドラマシリーズとして描かれるのは、面白い気がする(しかしソニーは映画で作ると思うので、これはなさそう)

 

マイルス・モラレスへの引き継ぎ(これをやるならMJ達との話もちゃんとやってほしい)

エレクトロが今回話していたこと、およびホームカミングで出てきた人物とのつながりから、マイルス・モラレスへの引き継ぎは十分に考えられる。

ゲームのスパイダーマンでの引き継ぎ方しか知らないので、MCUでどうすればいいのかは分からない(そもそもどうやってスパイダーマンになったかが描かれてないので、どうすればスパイダーマンになれるのか分からない)けど、見たいなあと思う。

ただ、その場合はピーター・パーカーが幸せな終わりになってほしいなあと思ってしまうので、MJやネッドとの続きを描いて欲しくなるので、なかなか難しい。

 

アニメのスパイダーバースへの登場

これは実際計画はされていてもおかしくない。

次のスパイダーバースの映画は2部作になるらしいし、マルチバースなのであれば実写とアニメが混ざっても問題ないし(ロジャー・ラビットなどの例もある)、出てほしいなあという願望。

 

シニスター・シックスとの共演……は難しいのでは

今回のラストを考えると、ヴァルチャーやモービウス、ヴェノムといったヴィランがもし、シニスター・シックスを組んだとしても、「スパイダーマンとだけ戦うのか?」という疑問が湧いてしまう。

アベンジャーズ的な何かとの戦いは、ソニー主導だと難しいと思うので、あくまでも「スパイダーマンの映画」と「ヴィランシニスター・シックス)の映画」は緩い繋がりのままなのかなあ、と考えている。

 

(おまけ)2回目の感想

2回めの鑑賞では、「MJの”期待しなければ失望しない”からのラスト」や「メイの思いを受け継ぐことの序盤からの描き方」がより見えてきて、1回目よりも泣いてしまった。

終わり

以上、雑多ではありますが、感想でした。

今後のスパイダーマン、及びMCU(特に次のドクター・ストレンジ)が楽しみになっているので、まずは3月のムーンナイトを楽しみにしつつ、Netflixのマーベルドラマを見たいと思います。

デアデビル、見てない人はぜひ見てね)

それでは。

 

こっちの続きも楽しみ。

結構お高いやつでした。