れいの記録

日記ではない

仮面ライダービルドがもたらした平和(ただの感想記事です)

仮面ライダービルド」

創る、形成するという意味のビルドは、今週の日曜日(8月26日)に最終回を迎えた。


【新番組】仮面ライダービルド 予告 Kamen Rider Build Preview

昨年のエグゼイドに続いて、またも大ハマリした作品だった。 天才物理学者、スカイウォール、パンドラボックスなどの科学・神話的要素から、「みーたん」や「佐藤太郎」といったアクの強いキャラ、そしてなんといっても各ライダーたちの魅力によって、とても面白い作品になっていたと思う。 (「夜は焼き肉っしょ!」などの名言も多い)

というわけで、ビルドのここが良かった! という点を振り返り、9月2日から始まる「仮面ライダージオウ」に向けて気持ちを整理したいと思う。

第一話のライダーキック

一応、高校で物理を選択した身としては、「そうはならないでしょ」というキックだった。


仮面ライダービルド變身型態 全騎士必殺技

しかし、かっこよければ問題ない。 ビルドは第一話から明確に、「物理」がテーマになってるよ! ということを「物理法則に反した形」で示したのである。 この、面白くするためになんでもする、という感覚は、一話以降のビルドでも度々感じさせてくるところで、そこが好きだったんだなあ(しみじみ)。

ラブ&ピースと万丈龍我

仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL」は、とにかくビルドの二人、特に「万丈龍我」にスポットが当たった映画で、それと同時に「仮面ライダー」そのものもテーマになっていた。 なぜ、仮面ライダーは絶望的な状況になっても戦えるのか? 桐生戦兎曰くそれは、「ラブ&ピース」のため。 なんの説明にもなってないじゃん、と思いつつも、その「言葉」の力や演技によって、何故か納得させられてしまう。 そして、映画の後の本編でもそのテーマは再び登場し、今度は万丈が戦兎にライダーを説く。 やっぱ、ビルド、いいなあ(2回め)。

幻徳とカズミン(と内海)

初めは敵、そして後から味方になるライダーと言えば記憶にあたらしいのが、仮面ライダーエグゼイドに登場した「檀黎斗」または「檀黎斗神」または「神檀黎斗」。 しかし、映画やVシネマでは再び敵になるなど、なかなか食えない存在だった。 一方、ビルドで後から仲間になるのは、北都代表として登場する仮面ライダーグリス「猿渡一海」と、ファウストの設立者の一人でありナイトローグとして敵対した仮面ライダーローグ「氷室幻徳」。 しかし、この二人、一度味方になるとまあいい奴になっちゃって、カズミンが(仲間の敵の)幻徳を許したときなんて、笑いが溢れてしまった。 まあ、ラスボスであるエボルトが絶対的悪だったからかもしれないけど、それにしたって変わりすぎ。 でも、スカイウォールのせいだから仕方ない。

そして内海は、東都の幹部だったり難波の手下だったりエボルの手下だったり二転三転して、最期は結局かっこいいんだもの。 物語の整合性よりもキャラの見せ場を優先したビルド、素晴らしい。

桐生戦兎と平行世界

そしてなんといっても桐生戦兎は、葛城巧としての記憶を消した「正義のヒーロー」として、それを貫き通すことで「桐生戦兎」としての自分を守りつつも「科学者」の理想を追い求めた人間として、本当にかっこよかった。 そして、最後に選んだエボルトを倒す手段「平行世界を繋げて一つにする」がとても良くてですね。 平成ライダージェネレーションズFINALで阻止した、最上魁星による「2つの世界をぶつけて消滅させる」という「悪事」に類似した手段を用いつつも、結果としては真逆の「全人類を救う」を導き出したことで、「科学」には善も悪もなく、使う人間によっていかようにも変わる、というこの作品自体のテーマを最も鮮明に表したものなのではないでしょうか。

また、メタ的な視点で言えば、ディケイドでは各ライダーの世界は平行世界だった(はず?)なのに、その後の平成ライダーでは当たり前のように共演が行われることについて、ビルド単体としては「平行世界とつながったから」で説明ができるなあ、という意味でも完璧。

終わりに

というわけで、いかに「仮面ライダービルド」が素晴らしい作品だったかを証明してきたわけだが、ここで問題になるのは2つ。

1つ目は、「仮面ライダージオウ」。 ディケイドは、各ライダーの世界を破壊するという目的が裏にありつつ、門矢士の世界を探すために世界を旅していた。 それに対してジオウは、「王」になるらしいのだが、ジオウと各ライダーの世界の関係、ジオウと敵対する(ゲイツ以外の)敵など、気になる点が多い。 そのジオウが初めに出会うのがビルドということで、ビルドがどのようにジオウと関わるのか。 先輩としてか、あるいは「正義のヒーロー」としてなのか・・・。

2つ目は、仮面ライダークローズのVシネマ。 エボルトの来なかった世界で、「なぜ変身するのか」「他のライダーの登場は」「戦兎と万丈はどのように暮らしているのか」など、気になる点が多い。 ジオウでそこの辺りが描かれるのか、あるいはVシネマまで待たねばならないのか。

いずれにしても、とにかく9月2日を楽しみにしつつ、「Be the one」というタイトルの通り、2つの世界を1つにしたんだなあ、と今思いついた感動を分かち合いつつ、また次回。 それでは。

夜と海 1 (芳文社コミックス)

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