れいの記録

日記ではない

「リズと青い鳥」に感情を揺さぶられた記録

リズと青い鳥」(2018)
 

はじめに

アニメ「響け!ユーフォニアム」の外伝的映画として公開された作品。
しかし、ユーフォの原作もアニメも一切知らないまま見に行き、そして大好きになった。
今までに見たアニメ映画の中で、一番好きな作品になったかもしれない。
 
描写の丁寧さ、音楽の使い方、本編の主要キャラをあえて描かないことで云々など、これまでの作品を踏まえた感想は多く書かれているので、自分としてはユーフォや山田尚子作品を知らない身としての感想を書いていきたい。
 
注:あまりにも感情がほとばしりすぎて、読みづらいです。フィーリングだけで書いている文章という前提で読み進めてください。
 
 

1 登場人物

リズと青い鳥」の童話に出てくる、毎日パン屋で働く孤独な少女リズと、「青い鳥」
そして北宇治高校のみぞれと希美。
彼女たちが今回のメインであり、主要な話の流れに絡んでくるのもほぼこのメンバーだけ(内2人は童話の話なので、実質2人だけで話が進む)。
 
で、映画を見終わったとに友人と話したところによれば、本編の主要登場人物は1年生(リズの時間軸では2年生)で、みぞれや希美の学年がメインではないとのこと。
そこで、Wikipediaで本編のメインキャラである(らしい)キャラを見てみると、久美子やら葉月やら、全く知らないキャラの名前しか書かれていない。
(麗奈は出てきたけれども、あくまで「主人公のみぞれ」にきっかけの一つを与えるキャラ、という扱いだった)
 
つまり、本作品は「響け!ユーフォニアム」からすると完全に外伝という扱いになる、のかもしれない。
しかし、この作品しか見ていない自分にとっては、みぞれと希美の関係性、「2人」を取り巻く環境、今後の道のりが、ただただそういうい事だけが大事になっている。
だから、今の自分の中では、本編の主人公たちよりも優子や夏紀、新山先生や剣崎に対して、彼女たちが「みぞれと希美」とどう関わるのか、ということにが頭の中を巡っている。
 
だけど、「みぞれと希美」がメインとなる話はこれで最初で最後(だろう)。
原作の小説で、今回の話や卒業式の話があるよ、という感想は読んでいる。
でも、その間の過程、今回の話で本当にいろいろと駆け巡った感情の行方、コンクールでのソロの掛け合いがどうなるのか。
ただただ、そこが見てみたいという果てしない心境を抱え続けている。
 
リズをきっかけに、「響け!ユーフォニアム」に興味を持った。
「みぞれと希美」の関係性に対する「知りたい」「今後を見たい」という感情が解決されることはなくとも、彼女たちの過去を知ること、また本編の主人公たちの歩みを知ることで、この終わりの見えない感情を解決していきたい。
 

2 足

足が良い。
 
なにかといえば、足が出てくる。
これは現実の世界だけでなく、「リズと青い鳥」の童話の世界でも例外なく、足が出てくる。
 
そしてその足には、音楽がついている。
物語の冒頭、みぞれが歩くシーンでは歩くのに合わせて、音がなる。
その後、希美が歩くシーンでも音がなる。
そして、2人が一緒に歩くとき、2つの音が重なり、音楽になる。
 
ラストにまた2人で歩くシーンでも二人の足が映り、音楽になっていた(はず)。
 
その他、リズがパン屋へ向かうときや、みぞれたちが廊下を歩くときの、足音が好き。
足音が良すぎて、本当に、そこだけでももう一度味わいたい(何言ってるんだって感じだけど)。
 
感想を読む中で、山田監督の作品では足がよく出てくるそうなので、過去の作品も、見ていきたい。
(ユーフォ本編を見た後、かな)
 

3 結末

今回の作品では、コンクールで演奏する「リズと青い鳥」という童話をもとにした曲が主軸となるが、そのコンクールの場面は描かれない。
本当に、ただただ、みぞれと希美の関係性の一つの結末を描いている。
これは原作からそうなのかもしれないけど、もしこれが単体の作品として、吹奏楽部員の話を描くオリジナル作品として作られた場合は、(結論は変わらないかもしれないけど)コンクールの場面まで描かれていたと思う。
 
でも、この作品は「響け!ユーフォニアム」の外伝として扱われているからこそ、そこは後でやるという前提があるからこそ、本当に2人の関係性だけに焦点を合わせて描ききることができたのかなあ、と考えている。
 
リズと青い鳥」の結末について、言葉で説明しようとするとどうしても野暮ったいものになってしまうため言及はしないものの、とにかく消化しきれない感情を与えてくれるものだった。
 
 

終わりに

リズと青い鳥」が単体作品として良すぎたため、本編に対する期待と不安が入り交じっている。
それくらい、「映画」として、「青春」として、「部活もの」として、素晴らしい。
 
普段は、どんなに「前作を見ていなくても大丈夫」と言われても前作や過去作をチェックしていないと見に行きたくない、というくらい、「前提知識」へのこだわりがあった。
しかし、「リズと青い鳥」は、前提知識が無いことによって、純粋に「みぞれと希美」の物語として味わうことができて、本当に良かった。
 
次は、ユーフォ本編の続編としての映画が作成されるようなので、そこで本編と「リズと青い鳥」の両方の結末が描かれるといいな、と思っている。
とりあえず今は、ユーフォ本編を見て、サントラも買おうと思っているし、とにかくもう一度見たい。
この感情をもっと昇華したい、とそう考えているのでした。
 
それでは。
 
 

P.S. 

リズと青い鳥と同日に「レディ・プレイヤー1」もみたため、その感想も書きたいし、ダリフラ14話をまだ見られてないのに15話がTV放映されてしまい、とにかく感情が揺さぶられ続ける4月末となりそうで、更に「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」や「GODZILLA 決戦機動増殖都市」の公開も控えているので、ブログにちゃんと感想を書き、感情を整理し続けていかないと、消化(あるいは昇華)する前に何処かに消えていってしまうため、記事を書くのを頑張ります。